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お金がないならDIY!?貼りパネ活用術!【コラムリレー06第13回】

「ひみつ道具」という程のモノではないのですが、私が特別展示や企画展示などの展示作業を行うときに欠かせないものがあります。展示するモノである展示物はもちろんのことですが「貼りパネ」とよばれる道具です。
お金がある博物館は展示解説文を作り、パネルを外注するなどの方法をとっているかと思いますが、予算が少ない当館は特別展示から常設展示まですべてこの「貼りパネ」を用いて展示パネルや展示キャプションを製作しています。

製作した展示解説文とキャプション

 この貼りパネの正式名称は製作元によって様々ですが「貼りパネル」や「のり付きパネル」などという名称で発泡パネルの片面にのりがついており印刷物などを自由に貼ることができるパネルです。カッターやナイフで自由に加工ができ、厚さも2㎜・3㎜・5㎜など様々な厚さのものがあり、サイズもA0やA1といった大きなサイズが揃っているのも使い勝手が良いポイントです。当館では主に厚さが3㎜と5㎜のA0・A1をメインに使用しています。
 また、展示解説文やキャプション製作の他にも傾斜台に乗せた展示物を落ちないようにするためのストッパーとして長方形に加工しての使用、展示物の微妙な角度・高さを調整するのに貼りパネ本体が見えないように小さく切って使用するなど、展示作業の様々なシーンで使用しています。
 展示作業だけでなく、収蔵物を入れている棚の仕切りを製作するのに使用し、箱を用いて複数の展示物を収蔵する際に動かないように固定するために用い、外で写真を撮る際に用いる為に白背景用に加工するなど、保存作業や調査を行う際にも自分で貼りパネを加工した道具を用いています。
 当館では皆さんが驚くような画期的な使用方法ではありませんが、機会があれば皆さんの「貼りパネ活用術」を是非伝授していただきたいです。

展示物が固い面に触れないように貼りパネを使用


 展示作業だけでなく、収蔵物を入れている棚の仕切りを製作するのに使用し、箱を用いて複数の展示物を収蔵する際に動かないように固定するために用い、外で写真を撮る際に用いる為に白背景用に加工するなど、保存作業や調査を行う際にも自分で貼りパネを加工した道具を用いています。
 当館では皆さんが驚くような画期的な使用方法ではありませんが、機会があれば皆さんの「貼りパネ活用術」を是非伝授していただきたいです。

せたな町教育委員会 学芸員 工藤 大