北方諸民族はその知恵や技術を駆使して北方の環境の中で暮らしてきました。季節的に供給量の変わる食料を手に入れる方法や、そのための道具も発明しました。マイナス数十度にもなる極寒のなかで生命を維持するために暖かな衣服や住居を整えていました。助け合う社会や、自然に関する知識・大切な事柄を伝承する手段、長い冬を乗り切るための娯楽も重要でした。しかし自然に頼る暮らしは不安定なものです。このため不安を解消し、自然界から受ける恩恵を確実に得られるという確信をもつための精神的なよりどころ「よすが」となるものが必要でした。今回の特別展では 「アニミズム」と「シャマニズム」を軸にして北方民族の世界観の一端を紹介しています。
北海道立北方民族博物館第35回特別展『北で生きるよすが―北方民族の世界観』
会期:令和2年(2020年)7月18日(土)~8月23日(日)
会場:北方民族博物館特別展示室
観覧料:一般450円(300円) 65歳以上300円 高大生200円(160円) 小中学生無料 ※( )内は10名以上の団体料金 常設展示とのセット券もあります。